森田正馬の生家を訪ねて、フランス人たちが行く。
2018/06/11
記事内の写真の説明
大阪の「かに道楽梅田店」にて、Nyl ERB女史と。(2018年5月3日)。女史の仲間の
Muriel Falk-Vairant医師(精神科女医)とそのご主人(音楽家)も一緒だった。
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フランス語圏国際PSYCAUSE学会と交流を続けています。
森田正馬没後80年の今年、7月15日に高知の野市町の生家の近くでの墓前祭などの行事が開催されることを、昨年来一応ニュースとして、PSYCAUSE側に伝えていました。もし、7月のその行事に外国人が参加するならしてもよいが、外国人を受け入れるような特別な準備がなされているわけではありませんと、予防線も張ってきました。
ところが、日本愛に燃えるユニークな人もいるものです。ラカン派の精神分析家のニル・エルブ女史ときたら、今じゃ森田いのち。いても立ってもいられないのです。7月まで待てない。知人の女性精神科医とその旦那さんを誘って、3人で去る4月下旬から5月上旬まで、日本にやって来て、高知を中心に四国旅行をなさいました。
もちろんお目当ては、森田正馬の生家とお墓です。確かに生と死は重要なことですから。7月の生家訪問や墓前祭に先駆けて、はるばるフランスから来てくれた人たちがいたことに、森田先生は草葉の陰できっとお喜びで、ニッコニコ。異界で笑顔恐怖の再発に悩んでおられるかもしれません。
この人たちは、知らない四国をどうやって旅行するのかと、私はしきりに心配してあげたのでしたが、なんと精神科女医さんのご主人が、レンタカーを運転して、四国の田舎も山中もなんのその、ナビを見ながら見知らぬ土地を走り回ったというのでした。
彼らが本当に森田の生家とお墓に到達したか。野市町を訪れて探しまわり、彼らが撮影した何枚もの写真を、私は記念行事の事務局長の池本耕三様に送信して、鑑定して頂いたのでした。その結果は言いますまい。まあいい線いっておりましたが。
彼らは四国旅行を終えて、5月初めに最後の滞在地の大阪にやって来ました。5月3日に私は大阪に会いに行きました。彼らは梅田の曽根崎のOSホテルに宿泊していたので、容易に会うことができ、久闊を叙しながら、お初天神通りをぶらついて、「かに道楽」の梅田店に入って夕食を共にしました。連休の梅田の繁華街は人また人。お初天神の境内に入ると人はまばらです。どうしてこんな繁華街に神社ができたのかと、彼らは驚いています。繁華街が神社のそばにできたという見方ができないフランス人です。
ニル・エルブ女史らは、フランスに帰国してから、高知探検談をPSYCAUSEのボスのボシュア博士に報告したようで、それをPSYCAUSEのホームページに記事として掲載すべく、その書き方について、ボシュア博士から私に相談がありました。しかし、結局彼らの森田生家とお墓の訪問の首尾については、読者に想像を逞しくしてもらうような書き方になりました。
ボシュア博士の記事の文章とて、これも歯が浮くような書きっぷりです。恥ずかしいのは私ですが、フランス語を読まれる方は、下のリンクよりお読み下さい。これが、森田療法における日仏交流の、ひとつの見本なのです。
誤解を避けるために、このような見本がすべてではないことを、強調しておきたいと思います。
それにしても、こんな見本のパターンから窺える、日本愛、森田愛とは何なのしょうか。フランス人精神分析家たちは、自分たちを分析すべきです。
http://www.psycause.info/rencontre-a-osaka-avec-le-pr-shigeyoshi-okamoto-5-mai-2018/