僧医、宇佐玄雄の禅的森田療法の講話音声(抜粋して公開) ( 1 )

2017/06/11


講話をしている晩年の宇佐玄雄先生



 

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   去る2014年の12月末、禅的な森田療法で知られていた、京都の三聖病院が閉院したときのことです。
   病院は診療を閉じ、引き続き年明けに迫る建物の解体に向けて、急いで院内の大小の物品の片付けが行われました。その際、病院の歴史にかかわる重要な記念品や資料について、それらをまとめて保存しようとされることはありませんでした。記念品や資料は散逸する流れにあり、それを危惧した私は取り急ぎ仮の記念資料保存室を用意しました。しかし散逸の流れを食い止めることはできませんでした。院長は個人的に必要と判断された物はご自宅に持ち帰られ、一方記念の品々を一部の方々に分配なさったようです。
   そして新年まで二、三日を残すのみとなったとき、院長と事務方から、院内に残った雑多な物は、もはやすべて「ゴミ」であると宣言されました。それを聞いて、ハイエナ(?)たちが建物内に入ってきました。実際「ゴミ」の中には、貴重な物がまだあったわけです。私は、病院の元職員のF様の協力を得て、用意した保存室に捨てがたき物を急いで運びました。

   年の瀬も押し詰まり、最後の最後に「ゴミ」の点検を行った日のこと、既に電気も切られて薄暗い夕闇の中で、拾うように見つけたのが、宇佐玄雄の講話の録音テープとMDだったのです。
   当時そのことをブログに書いたら、読んで下さった南條幸弘先生が、宇佐玄雄の講話の音声を聴けるようになるとよいという趣旨のことを「神経質礼賛」のブログに書いて下さいました。そのことをずっと気にして歳月が経ちました。と言うのは、私はITに弱く、パソコンによるホームページの操作はすべてアルバイトに頼っているのが偽らざる現状ですし、まして古いテープとかMDの音声データをパソコンに移し、さらに音声をブログに出すというような一連の作業は、とても自分の手に負えるものではなかったのです。
 
   このたび、また三聖病院元職員のF様のご協力で、講話音声のデータがCD化されました。
   録音された講話の年月はわかりません。主に入院患者さんの日記に材を取って話をしていて、全体で2時間ほどに及びます。玄雄先生は早口でしゃべっておられます。病院のそばの東大路を通っていた市電の音も入っていて、うるさいですが当時が偲ばれます。
   このブログに音声をアップロードするのは初めてのことで、2時間分を一挙に扱うことについては技術的に可能かどうかわかりません。それに、全部を公開することの適否の問題もあります。さしあたり、今回は講話音声の一部の抜粋のみのアップロードを試みます。
   講話全体をCDに複製して、研究者各位に進呈したいとは思っています。(ただし複製の手作業に手間がかかりそうですが。)    なお、別の部分を抜粋してのブログへのアップロードは、また続ける予定です。
 
注)わかって頂きやすいように、ブログタイトルを変更しました。ブログの内容に変更はありません(7月1日)。
 

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   講話の抜粋部分の音声を、3カ所聴いて頂きます。 
各部分に相当する仮の題をつけておきます。
 

  1. あるがまま
  2.  

  3. そのまま前進
  4.  

  5. 煩悩即菩提

京都森田療法研究所の移転のお知らせ

2017/06/04

   6月1日より、京都森田療法研究所は移転しました。
   移転先の新住所や新しい電話番号は、このホームページのトップの下欄などに、既に出しています。旧住所は京都駅八条口(新幹線口)より近い距離にありましたが、このたび移転した新しい住所は、同じく京都駅八条口からさらに近くなり、徒歩1~2分の距離のマンションの一室ですが、京都駅からおそらく最も近いマンションです。その点、とても便利です。
   ただし、全館、完全に居住者用のマンションで、貸事務所ではありません。室内は事実上研究所事務所的に機能することを認められましたが、ポストなどに「京都森田療法研究所」という表示をすることは禁じられていますので、研究所名の表示をしていません。従いまして、郵便物を頂くときは、研究所名を省いて、「711号 岡本重慶」宛にして頂くとスムーズです。勿論「711号 京都森田療法研究所 岡本重慶」宛でも届くはずですが。とにかく「711号」の室番号と岡本重慶名を明記して頂くことで、郵便物は届きますので、よろしくお願いします。
   電話・FAX 番号も変わりました(既に表記)。
   メールアドレスは従来通りで変わっていません。

   なお当研究所は、クリニックや相談室でないことは、従来通りです。この点、お間違いのなきよう、ご理解をお願いします。そして、それをご理解の上で、当研究所とどうぞ気楽に交流して下さい。
   必要に応じて、研究会などを開きますが、そのような場合は、外部に会場を設けます。
   それでは、引き続き当研究所をよろしくお願いします。