生活の発見会50周年記念講演(比嘉千賀先生)
2020/08/05
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8月に予定されていた「生活の発見会」総会の開催が中止になりましたが、比嘉千賀先生による記念講演だけは、オンラインで配信されています。
私(岡本)は以前に短期間、「生活の発見会」の協力医をさせて頂いた程度のご縁しかなかったのですが、「生活の発見会」の歴史に関心を持ち、それを拙著(「忘れられた森田療法」)に書きました。
発見会のルーツは2つあって、ひとつは水谷啓二先生の「啓心会」の活動でしたが、もうひとつ、下村湖人らの社会教育の活動の流れもあって、これらの2つが合流して大河のようになったのが、最初に誕生した「生活の発見会」だったのです。
社会教育の流れとは、森田正馬に10年ほど遅れて、熊本五高を卒業した、田澤義鋪、下村湖人、永杉喜輔の3人が戦前より順次関わり続けた、社会の中の教育運動でした。下村や永杉は、その活動を戦後に復活させました。永杉と水谷啓二は熊本五高での同級生でしたが、そんな折りにふたりは再会して、下村、永杉、水谷は意気投合します。こうして、社会教育と森田療法が合流して、「生活の発見会」になったのでした。
森田正馬を筆頭に、田澤、下村、永杉、水谷の5人の人たちは、皆が旧制五高の出身者だったのです。
3年前の2017年、日本森田療法学会が、熊本大学で、会長をなさった藤瀬昇教授の下で開催されました。そのとき、熊本五高出身者たちによる社会教育と森田療法の合流について、比嘉先生と岡本によるパネルディスカッションが組まれました。
このたびの、生活の発見会50周年記念講演で、比嘉先生は3年前の学会でのパネルディスカッションの内容を再現する意図でお話しくださったのです。
比嘉先生のオンラインでの講演は、「生活の発見会」のホームページから視聴できますが、以下にリンクをつけておきます。
リンク(生活の発見会ホームページへ)
リンク(YouTubeへ)
さらに、熊本での学会の翌年の2018年に、熊本大学の藤瀬教授を中心に、『森田療法と熊本五高』と題する単行本を出しました。そこには、私たちがパネルディスカッション後に新たに書いた原稿が含まれています。比嘉先生のオンライン講演の視聴とともに、併せて読んでいただければ、幸いです。
なお、この本の入手について、「お知らせ」に書いておきます。