春と修羅─山をなす宇宙塵─
2015/04/13
宇佐療法という宇宙の容れものであった建造物は、 「 文化財 」 として惜しまれた。
木造の建物は、木と土でできている。解体された分だけ、木片と土と瓦礫が混じったごみの山ができる。何もない更地の空間が、突然姿を現すわけではない。
宇宙塵とて、地上ではごみの山となるのが現実である。
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山をなす宇宙塵 ( 敷地前方から見る )
同上
同上
山をなす宇宙塵 ( 敷地後方から見る )
同上 。 ごみの累積で重機も動きを制限されている。
ほとんど、ごみ ( マンション3階から撮る )
異次元の宇宙は、新たな仕切りの向こうの建物空間 ( 元院長の私宅 ) のみへと収縮した。
切られても、 「 いのち 」 がある。
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宇佐療法という名称は、当初は一部の人が皮肉をこめて使ったものだが、いつしかそれは、この療法を信奉する人たちにとっての誇り高き呼称となった。
宇佐療法と言う宇宙には修羅のごときものがいた。修羅のごときものは修養生の魂と交感し、修養生は修羅生となった。
今、ようやく修羅や修羅生の鎮魂を祈る刻が訪れようとしている。