残されたものたち

2015/01/19

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 北病棟(右側)と管理棟(左側にあるが、画面には写っていない)との間に中庭がある。まず目に付くのは、焼き物の狸。「一生を化け損じたる狸かな。」そんな焼き物としての狸の「露堂々(ろどうどう)」である。

 
 

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 バラの花、最後の一輪。

 
 

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 庭の奥に南国風の木がある。よく見れば大きな花と小さな果実をつけている。常夏の国ではないので、たわわにとはいかないが、バナナである。

 
 

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 裏庭にワイルドストロベリーの最後の実がひとつ。

 
 

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 中庭の小さな池に大きな金魚たちが力なく集まって動かない。

 診療最後の日に退院した修養生(入院患者さん)が自宅へ移して飼育することを考えたようだったが、実現は叶わなかった。

 
 

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 退院できない地蔵様、ここにも三体(金魚たちの近く)。

 
 

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 裏庭に、さらに六地蔵。敷地内に、全部で10体を越える地蔵尊が残っている。

 
 

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 この異次元空間の中には、不思議な物がある。裏庭の最も目立たないところに未確認物体。

1月の三聖病院、夜の屋内

2015/01/19

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 動線が交差する場所を作業室側から見る。左は管理棟、右は女子病棟、正面は中庭への出口。もう交差する人たちはいない。
 
 

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 中は「作業室」(多目的室)。
 
 

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 作業室には長年来2人の先生の肖像画が掲げられている(昭和27,28年頃に入院した桐村義治画伯によって描かれたもの)。
 
 

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 作業室には大きな横額が架けられており、その下の小さな紙片に読み方が示されている。「言に謹み、しこうして行いに慎め。」
 前方は食堂。
 
 

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 「食堂(じきどう)」の表示。
 禅寺では、禅堂、食堂(じきどう)、浴室は三黙堂と呼ばれ、そこでは談話や談笑が禁じられている。この病院では作業室が禅堂にあたる。
 
 

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 「浴室」の入り口。
 
 

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 外来と病棟の間の場所に、待合別室がある。
 
 

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 待合別室の入り口の横には、禁煙日医宣言の貼り紙が見える。室内は暗闇。昼間でも薄暗い。
 あたかも病院の「シャドウ」のよう。