三聖病院の最後のお正月。

2015/01/13

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最後の正月の玄関。

 
 

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門の松も枯れてきた。

 
 

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玄関に閉院のお知らせが残っている。

 
 

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玄雄先生のさびしげな後ろ姿。

 
 

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玄雄先生が鎮座まします台座の石には、「昭和三十二年六月二日 建之 三省曾」と彫られている。

 
 

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まだ退院できない人たちがいる。

 
 

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幽閉されたまま。

 
 

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管理棟の一部に灯がついた。

 

京都森田療法研究所より、新年のご挨拶

2015/01/13

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 遅まきながら、新年のご挨拶を申し上げます。

 昨年は、京都でのPSYCAUSE国際学会の開催を引き受けたり、長年関わっている三聖病院の閉院に直面したりと、大きな任務や出来事を経験しました。これらの問題の総括はなお本年へと継続しますし、さらに新たな課題にも遭遇しそうです。

 

 本年もどうぞよろしくお願いいたします。
 

主宰者 岡本重慶

研究員 一同  

協力者 一同  

 
 

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 昨秋PSYCAUSEの国際学会で京都に来たフランス人たちの中で、とりわけ日本文化に関心をもつ人物と、新たに知己になりました。ストラスブールに近いコルマールに在住する精神分析家の、Nyl ERB(ニル・エルブ)女史です。アルザス地方には、日本に親和性をもつ精神的風土が根付いているようです。20年くらい前、春にコルマールを訪れたことがありましたが、桜が満開だったのを憶えています。エルブ女史によると、コルマールには、アルザス・欧州日本学研究所があり、またストラスブール郊外には禅堂があるそうです。
 彼女とは個人的にメールで交流をしています。
 日本の元旦は雪でしたが、アルザスでは雪もなく、寒さの厳しくない年末年始だったそうです。
 冒頭に掲げた写真はエルブ女史から、新年へ向けての挨拶として送られてきた「赤いバラ」の写真です。もう一枚最後に掲げるのは、同時に送られてきた、暮れなずむアルザスの山々の写真です。

 

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三聖病院、最後の年の瀬

2015/01/13

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閉院を翌日に控えた12月26日(金曜日)夜、診療最後の講話。その始まり。

 
 

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 同、講話中。

 
 
 診療最後の講話の内容は、主に自己意識と他者意識についてでした。

 この週で診療を閉じても、診療としてでない講話を、今後もまだ無期限に続けるのだそうです。「これが自分だというものはない。そのことを保証するのが、私の役割。それも要らないのだけれど、してあげないと豪語をなさるので…」。院長は2回前の講話時にこのように言って、閉院後の診療外自主講話の無期限継続を予告しておられました。

 

 約90年に及ぶ診療は、12月27日(土)をもって幕を閉じました。

 以下の数枚の写真は、一部の職員は居残っていても、患者さんのいなくなった、年末の病院の姿です。
 
 
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診療を閉じた翌週の病院、玄関を上がったところから前庭を見る。この年もあと1日。

 
 

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病棟の方から、閉まった玄関を望む。

 
 

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病棟2階の廊下。このへんには誰もいなくなって久しい。

 
 

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病棟2階の第三十六号室は、森田正馬先生が宿泊なさる専用の部屋だった。
以後あまり使用せずに大切に残されてきた。この部屋も解体される運命にある。

 
 

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第三十六号室の窓からの眺め。屋根ばかりだけれど、正馬先生が見たのと同じ風景である。右は万寿禅寺。

 
 

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暮れゆく同じ風景。

 
 

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夕方、病院の門灯ともる。