『忘れられた森田療法』(創元社よりの新刊のご案内)

2015/02/16

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 皆様、こんにちは。(本日ブログに掲載した記事と同じものを出します)。
 このたび、創元社より拙著『忘れられた森田療法 歴史と本質を思い出す』を、2月27日付けで刊行して頂きます。
 私(岡本)は、京都の三聖病院で、非常勤ながら40年近く森田療法に関わりました。その中で禅的色彩の濃い森田療法を体験的に学び、かつ思索しました。そしてそれを原体験としつつも、自分なりに、自由に森田療法を追求したく、3年前にささやかに「京都森田療法研究所」を設けたのです。そこでの活動のひとつとして、森田療法についての自分の想いや、研究的な文章を研究所のWeb ページに書き綴ってきました。拙いながら、それらは身辺雑記ではなく、森田療法についての本当の自分の想いを、いずれ本として上梓することを期して書いたものです。あらかじめWeb上に出してみたことで、貴重なご意見を頂くこともできました。
 そして一定の期間を経て、拙文をWeb から下げて、出版に適する文章を厳選し、かつ出版へ向けて大小の修正を加えました。仏教の視点から書いた文章も少なからずあるのですが、今回は仏教色の濃いものは留保しました。一方、「森田療法に対するフランス人の視線」というような書き下ろしの章も加えました。こうして出来上がったものが本書『忘れられた森田療法 歴史と本質を思い出す』です。中身には辛口の文章を収めています。でもそれらは(引用部分を除いて)独自の思い、あるいは想いです。ご叱正はあえてお受けして、それが意見交流につながれば、有り難いと思います。
 できるだけお求め頂き易い価格になるように、ソフトカバーの本にしてもらいました。
 何卒、ご一読頂けましたら幸いです。

 

 

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 さらに書き添えねばならないことがあります。
 奇しくもこの本の刊行は、三聖病院の閉院の時と重なりました。感慨しきりです。
 三聖病院の作業室には、数十年前から、森田正馬の肖像画が掲げられていました。宇佐玄雄院長の頃に入院したある画伯(桐村義治氏)が、昭和28年に描かれたものです。これを本の表紙に使用させて頂きました。デザインの視点から、色調は加工されました。しかし原画はそのまま口絵に出しています。
 三聖病院はなくなりますが、この絵が、森田療法の歴史を思い出すひとつのよすがになればと思っています。

 

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